レースログから"自分の高地効果"を俯瞰する

パワーメーターで割り出したFTPやLTパワーを胸にワクテカでヒルクライムレースに参加したものの、普段よりパワーが出せずに絶望した全国の低地住民の皆さんこんばんは。←オマエモナ
標高が高くなるにつれて有酸素運動能力は低下するけど、その幅は人それぞれ。いくつかの研究で
x: 標高[km]
y: 有酸素運動能力(VO2max?)の低下率[%]
y = 0.178 x^3 - 1.43 x^2 - 4.07 x + 100
y = -0.003 x^3 + 0.0081 x^2 - 0.0381 x + 1
といった式が示されてるけどあくまでも平均的なもの。人によってはガッツリ下がる人もいるし、あまり下がらない人もいる。まじめに調べようとすると常圧低酸素室などの安定した環境で調べないといかんのだけど、手持ちのデータでなんとかしてみようという試み。
やることは簡単。開催時期が近いヒルクライムレース(1時間前後が望ましい?)で採取したパワーメーターのログから標高とパワーの関係を作図するだけ。
この図では
  • ツール・ド・草津(4月)
  • 表富士自転車登山競走大会(4月)
  • 日本の蔵王ヒルクライム・エコ(5月)
  • Mt.富士ヒルクライム(6月)
の4つのヒルクライムレース時のログと
  • CPのVerification Test 60分(5月)
の結果をもとに、それぞれの標高と発揮したパワーの関係をプロットしたものです。ガイドの為に各レースのデータ毎に回帰分析し、得られた直線をプロットしてます。レース時の「タレ」成分が含まれているはずなのであくまでもザックリしたものですが、それでも傾向が見えて面白い。
水色の草津がちょっと落ちが激しいのは前半のオーバーペースが要因かなと。
まだまだデータが少ないのですが、傾向はちゃんと現れているので今後のレースでのペーシングの目安に使えそうな気がしてきました。6月は週末につがいけサイクルクラシック(600〜1800m)、月末にツール・ド・美ヶ原(600〜1900m)があるので、比較的標高の低い場所からのデータが続けて取れるので楽しみです。もっとデータが集まったら曲線を当てはめてみよう。
今年の4月頭から5月末にかけてFTPは222〜229Wと変化しているので、各レースの前後にテストしたFTPまたはCritical Powerでそれぞれ数値を正規化してあげると、より広い期間でたくさんのデータを当てはめることができそう。