SRMの気温によるゼロオフセットの変化

歪みゲージを使うパワーメーターでは温度に応じてトルクのゼロオフセットが変化するため、正しくパワーを測定するためには適切にゼロオフセットを設定し直す必要があるわけですが、はてそれってどれくらい変化してるものなのだろうか?


うちのSRM DA 7800 Compact(PCD130/110mm混合 2009年モデル)は気温1℃に対してゼロオフセットが1.8Hz 1.7Hz変化するみたい。
調べ方は2010年12月31日〜2011年1月17日の間の約21時間程のデータから、ゼロオフセットを自動および手動で再設定した直後の気温(℃)と、セットされたオフセットの値(Hz)を抜き出してプロット。
SRM zero offset データを集めるプログラムにあからさまな間違いがあったので一部訂正。
いちぶ暖房の効いた部屋から寒い屋外に持ち出した直後のデータが含まれていたのでそれらは除外している。これによると平均的に気温が1℃上がる度にゼロオフセットは1.8Hz 1.7Hzずつ低下してく。気温はPowerControl 7の温度計のログを元にしてるので、メーター部の温度とは都度ズレがあると思う。あとSRMのモデルによって歪みゲージが貼付けられている円盤部の体積やらが違うかもしれないので、気温に対するオフセットの変化量はモデルや個体によって差があるかも。あと今回は温度変化への追従性みたいなのは見てない。
 SRMのパワーは
P = ((T1 - T0)/S) x (C x 2 π/60)
P[watts]: パワー
T1[Hz]: 入力トルク値
T0[Hz]: ゼロトルク値
S[Hz/Nm]: スロープ
C[rpm]: ケイデンス
で計算されるんだけど、ヒルクライムなんかで標高1000mぐらい登って気温差が仮に6.5℃あったとしても、スタート〜ゴールで計測されるパワーの差異は1.7%程度に収まるのかな?

参考までに、PowerControl 6/7はゼロオフセットが更新される度にその値と時刻etc...を記録しててPCにレポートしてるんですが、SRMMacで保存したSRMファイルの中では一番最初の値(もしくは全体の平均値?)しか保存されてないように見える。わざわざ捨てるのは何故だろう...ちょっとこれは要調査。
しかたがないので今回はSRMMac version 0.98の直近のデバッグログ(/Users/Shared/SRM/Logs/*)からデータを抜き出してみた。プログラムはこんな感じ。
#!/usr/bin/perl

use strict;
use warnings;

my $offset = 0;
my $last_offset = 0;
my $temp;
while (my $l = <>) {
    if ($l =~ m{Offset PowerM: (\d+)}) {
        $offset = $1;
        next;
    }
    next if $l !~ m{Temp :(\d+\.\d)};
    $temp = $1;
    if ($last_offset != $offset) {
        printf qq{%s,%s\n}, $temp, $offset;
        $last_offset = $offset;
    }
}
__END__
チョーてきとう。
もうちょっと暖かい時期のデータがあると、傾きは-1.7よりもうすこしきつくなるのかな。あとauto zero offsetを切って全部手動でやってたら少し違ったりする可能性もあるのかなぁ。そのへんはまたいつか。