ヒルクライムレースで装備するギアの選定

ギア比の選定って悩ましい。よく知ってるコースなら普段の感触で装備していくギアを選べるけど、たまにしかいかないコースだともっと悩ましい。
今年はエントリしてないのでアレだけど、昨年のMt.富士ヒルクライムでは前50-34T、後ろ15-25Tを使った。去年のログの速度とケイデンスから使用したギアを推定してその分布を見たらこんな感じだった。タイムは1時間13分24秒。
Mtfuji-geardist
 

全体の平均ケイデンスは83rpm。殆どの場面で34x17〜22で回してたことになるか。記憶の範囲では丁度良い装備だったなという感想。結局34x25Tは使ってなくて、最後の緩斜面は37km/hぐらいまで速度が伸びたけど50x15Tを90rpm弱で回してちょうどギリギリだったことになる。あー34x15T(2.266)が100秒ちょいあるけど、うちのインナートップは激しくチェーンリングに当たってうっとおしいのでたぶん50x22T(2.272)だと思う。

勾配のデータを持っているコースであれば
  1. 想定パワーまたは想定タイムを仮決めする
  2. 脳内サイクリングでシミュレーションして速度の推移を調べる
  3. シミュレーションした速度の分布を元に使用するギア比を決定する
ってかんじで決めてます。勾配のデータがない場合はルートラボやGarmin Connectその他諸々から粗くてもいいので距離・標高のデータをゲトして上記のシミュレーションをやります。脳内サイクリングは裏でJSON形式のデータを返すAPIを使ってるので、それを直指定してヒストグラム書いてる。
3番目の速度の分布から、
  • 最小値(いちばん遅くなる急勾配の速度)
  • 最大値(いちばん速くなる緩斜面 or 下りの速度)
  • 中央値(滞在時間がもっとも多くなる速度)
を見たうえで、普段山を登るときの平均的なケイデンスにおけるギア比と速度に当てはめたうえで、手持ちのスプロケットで合致するものを選定する流れです。
速度分布の最小値と最大値に収まって、できるだけクロスレシオになるように...ってかんじで選でる。手持ちのスプロケットでカバーできない場合はあきらめる。美ヶ原とか。あと鳥海山の1stステージ個人TTみたく絶対チェーン落ちさせたくない場合はフロント50Tのままで収まるようなギアを選んだり。

ギア比とケイデンスから速度を求める場合は
V = (C x 60) x (F / R) x L / 1000
V: 速度[km/h]
C: ケイデンス[rpm]
F: フロント歯数
R: リア歯数
L: タイヤ周長[m]
とか。フロント34T・リア17Tのギア比でタイヤ周長2.096[m]の車輪をケイデンス80[rpm]で回すと
80 x 60 x 34/17 x 2.096 / 1000 = 20.1216[km/h]
になる。逆に速度とケイデンスからギア比を求める場合は
F/R = V / (C x 60 x L / 1000) 
で、ロガーの精度によるけど逆算したギア比の±4%前後に収まるF/Rの組み合わせ探せば、そのとき使っていたギア比を類推できる。

追記。いまいち使い用の無いエントリなので、


について別途かきましたのでそちらもどうぞ。