Creep and Stress relaxation

スポーツの話ではなくて金属とか材料の話。あるいは明日の講演の資料作りの現実逃避。

以前tarmacさんのSRMオフセットズレズレ問題とかの記事を読みながら、力を受けている材料が時間とともに応力を歪みに変換して「すわる」現象をさす言葉があったはずだけど思い出せなかったことを思い出したので。←今かよ
Creepは材料への応力が持続して作用すると、時間とともに歪みが増大する現象。Stress relaxationは材料への応力がCreepによって低下していく現象(で合ってる?)

SRMはクランク軸とチェーンリングをつなぐ金属部品の上にstrain gaugeが設置されていて、ペダリング時にここに生じる歪みを基にトルクを検出してますよね。チェーンリングの組み付けで生じるセンサー周辺の歪みと応力の変化によってslopeの調整が必要になる。(たぶん)
チェーンリング組付け時に新たに生じた応力は、時間とともにcreepして歪みに変換されstress relaxationしながら安定していく。ついでにチェーンリングとボルトも時間とともにcreepしていくので、チェーンリングとボルトとセンサー周辺のそれぞれで「緊張とリラックス」がバランスし始めたあたりでセンサーの特性が安定する。(たぶん)
同じチェーンリングを同じ締め付けトルクで組み付ければ変わらないか?といえば多分それは無くて、組み付け位置のわずかな違いやわずかな締め付けトルクの差異、取り外し時の一時的な応力の解放etc...で違う値を示すとおもふ。同じ理屈で増締めしてもslopeは変化するんじゃないかしら。

と、ここまで書いておいてあれだけど、これらは素人の思いつきなので本当のところどうかは知らない(ちょっ
  • チェーンリング・ボルト・センサー周辺のどれが支配的(やわらかい?)かは知らない。
  • どの材料がどんくらいの時間ですわるのかは調べてない(ぇー
  • 熱を加えるとすわるまでの時間が短くなるらしい(ちょっ
  • アルミニウムは鉄より低い温度でクリープが生じる(合金はまた別。SRMのセンサー周辺の材料は知らない
PowerTapが安定してるってのは、こういう組み立て調整時に応力変化が生じにくい構造なのかしら?スプロケット交換とか若干影響しそうな気もしますがセンサー付近の応力はほとんど変わらないかも。バラして見たことないのでよくわかんない。

そういや以前の職場で液晶テレビ製造用の巨大ステッパーを組み立てる職人(おじいちゃん)が、組み立て後に数日おいてから調整を始めてたのを思い出してみた。