極低速コーナーからの再加速シミュレーションその2(加速時のCdA増を反映)

極低速コーナーではエアロポジションのまま加速してないだろうというご指摘を受けて、再加速中のCdAを大きくして再度シミュレーションしてみることに。あとシミュレーションの間隔を1秒じゃなくて0.01秒でやりなおし。


条件は前回と同じ
  • 全重量=65kg
  • Crr=0.004
  • 定常時のCdA=0.24
  • 加速時のCdA=0.34
  • 定常パワー=223W
  • 風速=1.3m/s
  • 勾配=0%
  • 距離=1000m
  • 初速=11km/h (3.05m/s)
という内容。この条件での定常速度は10.19m/s(36.68km/h)になるので、速度が10.1m/sに達してない場合に指定した加速用のパワーを発揮しかつCdAを0.34に増やすことで、極低速コーナーからの再加速の状態を再現してみた。
参考までに223Wのままゆっくり加速していた場合には105.17秒。これをベンチマークに加速時のパワーを変化させゴールタイムへの影響を見てみると
  • 1000Wを3.56秒維持 = 99.10秒(-6.07秒)
  • 900Wを4.05秒維持 = 99.22秒(-5.95秒)
  • 800Wを4.68秒維持 = 99.38秒(-5.79秒)
  • 700Wを5.56秒維持 = 99.60秒(-5.57秒)
  • 600Wを6.86秒維持 = 99.90秒(-5.27秒)
  • 500Wを9.01秒維持 = 100.37秒(-4.80秒)
  • 400Wを13.42秒維持 = 101.18秒(-3.99秒)
  • 300Wを45.21秒維持 = 103.51秒(-1.66秒)
傾向は前回の1秒単位のシミュレーションと似てるかな。かわりにパワーの持続時間がすこし伸びてる。これは加速中のCdAが大きいために、得られる加速度が小さくなるので定常速度に達するまでの時間が増えるため。
参考までに前回と同様にエアロポジションのまま加速するシチュエーションを、0.01秒間隔でシミュレートするとこんな感じになった。
  • 1000Wを3.40秒維持 = 99.07秒(-6.10秒)
  • 900Wを3.83秒維持 = 99.19秒(-5.98秒)
  • 800Wを4.39秒維持 = 99.34秒(-5.83秒)
  • 700Wを5.15秒維持 = 99.53秒(-5.64秒)
  • 600Wを6.22秒維持 = 99.81秒(-5.36秒)
  • 500Wを7.88秒維持 = 100.21秒(-4.96秒)
  • 400Wを10.79秒維持 = 100.87秒(-4.30秒)
  • 300Wを17.58秒維持 = 102.19秒(-2.98秒)
  • 250Wを27.38秒維持 = 103.59秒(-1.58秒)
タイムへの影響は0.1秒ほどで、パワーの維持時間がそれぞれ伸びている。参考までに加速時にCdA=0.34にする条件で250Wのサンプルが含まれていないのは、定常速度10.19m/sに達することができないため。空力は大事だねぇ。